ツルにぶら下がって遊ぶこどものボノボ(©Mbou Mon Tour)。 この動画はMMTから提供してもらい、11月3日のオンラインイベントで紹介しました。 強烈な寒波が列島を覆っていますが、みなさんいかがお過ごしでしょうか。まだまだ冷え込む日は続きそうですが、それを吹き飛ばすようなイベントをUAPACAAパートナーズでは企画しております! 第2回のイベントで告知しましたように、2月には代表の岡安とアシスタントの山口がコンゴ民主共和国に渡航し、ボノボの里であるMbali地区を訪問します。現地で活躍するNPOボー・モン・トゥール(Mbou Mon Tour:MMT)のメンバーたちと会談し、エコツーリズム実施体制の進展やボノボ観察の現状を視察する予定です。また、われわれの滞在期間中には、「世界ボノボの日」も含まれています。そこで、現地から最新情報をお届けするオンラインイベントを企画いたしました! Mbaliへの旅路や、Mbaliの現在を写真や映像を交えてお伝えすると共に、これまでご紹介することが出来ていなかった、ボノボ観察のためのトラッカーたちへのインタビューなどを企画しております。Mbaliのエコツアーでメインとなるボノボ観察は、グループの移動を追跡して記録するトラッカーたち抜きには成り立ちません。エコツアーの屋台骨とも言える彼らの日々の活動をご紹介したいと思います。 なお、現地のインターネット回線の状況によっては、お聞き苦しい点や接続が安定しない場合もございます。コンゴ側の接続が切れてしまった場合は、事前に用意した映像などをご覧いただきます。長時間にわたって回線状況が復帰しない場合は、後日改めてイベントを設定し直すこともありえますことを、あらかじめご了承いただければと思います。 何しろ初めての試みですので、うまくいかなかった場合はご容赦ください。
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YouTubeにアップしたイベントのアーカイブです。当日ご参加いただけなかった方は是非ご覧ください! UAPACAAパートナーズでは、1月15日(日)にコンゴ民主共和国の「ボノボの里」と繋ぐオンラインイベントを開催し、現地で活躍するNPO、Mbou Mon Tour(ボー・モン・トゥール:MMT)のメンバーを招き、約2時間にわたって現地の様子を伝えてもらいました。zoomとYouTubeライブを併用して実施いたしましたところ、それぞれ30名程度の方にリアルタイムでご視聴いただいたようです。ありがとうございました。
イベントの前半では、前回全てお見せすることが出来なかったキンシャサからMbali地区への船旅の映像から始まり、現地の人びとの生活と文化を紹介するスライドショーをご覧いただきました。MMTの代表であるボキカ氏をはじめとしたメンバーたちによる解説は、はじめはやや遠慮がちでしたが、徐々に長く詳細に、最後にはみんな競うように話し出すようになりましたね。あたかも、現地で実際にインタビューしているような臨場感があったのではないでしょうか。個人的な感想ですが、主食であるキャッサバとそのクオリティに対する人びとの自負心について話されている部分が面白かったです。俺たちのキャッサバが一番なんだ!という思いが伝わってきましたね。また、村長さんの真っ赤な装束や装身具に込められた意味や思いも興味深かったです。実は、準備していた写真の内のほんの一部しか皆さまにご紹介することが出来ませんでしたので、別の機会にまた取り上げることが出来ればと思っています。 後半は、MMT副代表のクロード氏から2022年度の活動報告がありました。2022年度から開始した地球環境基金の助成により、エコツアー復興に向けた地域住民への説明会や、ツアー実施時の対応についての講習会、土産物作成のためのワークショップ、宿泊施設の整備などが行われたとのことでした。着々と活動してくれていることが分かり、大変心強いですね!23年度の活動についても色々と要望がありましたので、MMTとUAPACAAパートナーズとが相談して進めていきます。また、最後のQ&Aのコーナーでは、多くの方々からご質問を寄せていただきました。皆さんの関心の高さが伝わってくるようで、大変励みになりました。 イベント参加後のアンケートフォームを設けておりますので、感想やご意見をお寄せください! →アンケートはこちらから さて、イベント中にも少し触れましたが、「世界ボノボの日」である2月14日に第3回目のオンライン交流会を企画しております。しかも、代表の岡安(とアシスタントの山口)が現地から参加いたします!詳細が決まりましたら、改めてご案内いたしますので、お楽しみに! 2023年もすでに10日が経ちましたが、みなさんはどのような新年を迎えられましたか。UAPACAAパートナーズでは、以前にお伝えしましたように新年早速のオンラインイベントを、明後日15日に開催いたします。 ボノボの里交流会第2弾ということで、今回の目玉となるのは、ボノボと共に暮らしてきた地域住民の生活と文化です。コンゴ民主共和国のMbali地区で活躍するNPO法人Mbou Mon Tour(ボー・モン・トゥール)の代表ボキカ氏とメンバーを招いて、現地の写真や映像をご紹介しながら解説してもらいます。日本の報道やメディアでは、コンゴの普通の農村で生活する人びとが普段は何を食べ、どんな家に住んでいるかといった生活の基本的な部分が紹介されることはあまりありません。このイベントでは、あたかもエコツアーに参加したかのように、現地の人びとの息吹を感じていただければと考えています。進行中も質問は随時受け付けていますので、気になったことは何でもZoomのチャット欄などでお伝えください! またボキカ氏からは、MMTの活動の最新動向を報告してもらいます。2023年はどういった活動に注力するのか、エコツアーに期待することなど、今後の方向性についても切り込んでお届けいたします。地域住民の生活向上とボノボの保護、そしてそれらを取り囲む自然環境の保全について、信念を持って活動されている方ですので、熱いお話が聞けるものと期待しています! そして、もちろん皆さんお待ちかねのボノボの映像もお楽しみに! ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
日時:1月15日(日)19:30 - 21:30 Zoomによるオンライン配信(上限100名様) 参加費:無料(申込締切当日16:00) ※ お申込みいただいた皆さまに、当日17:00までにZoomのリンクをお送りします。 ※ いただいた個人情報は、今回のイベントのご案内等、必要なご連絡のみに使用いたします。UAPACAAパートナーズの今後のイベント等のご案内をご希望の方は、リンク先のページの申込フォームで、最後の□にチェックを入れてください。 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ プログラム 1. Mbaliへの道のり(概要と映像) 2. Mbaliの人々の暮らし(MMT) 3. ボノボの保全活動の最前線(MMT) 4. ご参加の皆さまとの交流(質疑応答) ※ 当日の通信状況で現地からの中継が難しい場合は、現地に詳しいUAPACAAパートナーズのスタッフが代わってご説明します。 早いもので、今年も残すところあと数日となりました。長く続いた世界的な新型コロナウイルス禍もようやく落ち着きを見せ始め、UAPACAAパートナーズのスタッフも数年ぶりにアフリカ渡航がかないました。来年もこの調子で穏やかな日常が戻ってきてくれることを期待しています。
UAPACAAパートナーズでは、11月3日にボノボの里Mbaliのエコツアー振興を盛り上げていくために、日本の皆さまを対象としたオンラインイベント「『ボノボの里』オンライン交流会」の第1弾を実施いたしました。当日は文化の日で祝日でしたが、zoomを用いたオンライン開催ということもあってか、スタッフと関係者を除くと20名以上の皆さまにご参加いただきました。ありがとうございました。
今回は、首都キンシャサから約200km離れたマイ・ンドンベ州に位置するMbali地区の自然保護NPO「Mbou Mon Tour(ボー・モン・トゥール:MMT)」のメンバーたちもオンラインで参加してくれました。その中で、メインでお話ししてくれたのはMMT副代表のクロードさん。今回のイベントでは、現地の雰囲気を味わってもらうために、あえて現地で話されているリンガラ語で話してもらいました。MMT結成の前日譚や、Mbali地区のボノボ保護活動、UAPACAAパートナーズとの関係について語るうちに徐々にエンジンがかかってきたのか、話が止まらない!コンゴに住む彼らが、日本の皆さまに直接声を届ける機会はこれまでになかったことから、彼らも楽しみにしてくれていたようです。こちらの想定を大幅に上回って、大いに語ってくれました。そのおかげで、普段、日本ではなかなか聞くことのできない生のリンガラ語を、現地さながらに大いに堪能していただけたのではないかと思います。 途中で動画資料が途切れたり、あいにくコンゴ側との接続が悪く、Mbaliの風景などを中継できなかったりと、次回に向けての課題も見えてきました。今回は、色々な方にコンゴ民主共和国やボノボについて広く紹介しようという趣旨でしたが、次回以降は、よりディープなオンラインイベントを企画しています!第2弾の開催日はまだ決まっていませんが(近日開催予定)、今回同様の夜の時間帯で、2時間に拡大してお届けする予定です(今回は時間が足りませんでした。すみません!)。現地から実際のエコツアーを念頭に置いた、Mbali地区の人びとの暮らしぶりや、雄大な自然環境、そこに生息するボノボをはじめとした野生動物たち、そしてMMTの保全活動など、もっともっと知りたくなる、実際に現地に行ってみたくなるようなイベントにしたいと思います。 そして、第3弾のイベントでは、いよいよわれわれが実際に現地を訪問し、中継することが出来そうです!! どうぞお楽しみに!! 11月3日、Mbou Mon Tourの仲間たちと語らうコンゴ民主共和国のこと8月から9月にかけて、UAPACAAパートナーズのスタッフは、カメルーンやコンゴ民主共和国(DRC)のフィールドに、ようやく出かけることができました。2年半以上のご無沙汰に加え、新型コロナの水際対策でビザ申請からして様変わり。ネットで情報が取れる便利な世の中でも、現地に到着するまで不確実なことばかりの出張で、30数年前、初めてアフリカに出かけた当時の準備の大変さを思い出しました。 アフリカも中部の国々は、ワクチン接種も1回済が人口のようやく6%前後と少ないですが、今までのところコロナ禍の被害も小さくて済んでいます。ポスト・コロナに向けて欧米諸国が水際対策を撤廃すると、既に日常生活はコロナ前とほぼ変わらない現地でも、国際交流再開への期待が高まってきました。このバカンスシーズンには、エコツーリズムが盛んな東アフリカではコロナ前の賑わいが戻っていたそうです。
世界第2位の流域面積を誇る大河・コンゴ河のほとりに作られた都市キンシャサ。コンゴ民主共和国の首都として栄え、かつてはアフリカのニューヨークとまで呼ばれた一大都市です。人口は1000万人をはるかに超え、1500万人とも1700万人に迫るとも言われています。
しかし、残念ながらかつての面影はありません。90年代の内戦と政治的混乱により崩壊した経済は、未だ再建の途上にあります。修理されないデコボコの道路、手入れが成されないまま朽ちていく一方の建築物、それとは対照的に100年近く経っても未だに利用され続けているベルギー植民地期の教会。キンシャサは、あたかも時の流れが日本とは異なるかのようです。首都でこの状態なのですから、地方の状況は言うまでもありません。 街の様子ははかばかしくありませんが、そこに住む人びとはエネルギーに満ちあふれています。政府は何もしてくれないと骨身にしみている彼らは、収入の機会を何とか探りながら、一日一日を必死で生き抜いています。首都から約200km北のマイ・ンドンベ州に位置するMbali地区の、自然保護NPOであるMbou Mon Tour(ボー・モン・トゥール)も、「自分たちの森は自分たちで護る」を合い言葉に結成されました。彼らは、国や行政に頼ることなく、自分たちの集落周辺に広がる森と、そこに生きる野生動物たちを護る決意のもと、これまで活動を続けてきました。 このたびUAPACAAパートナーズでは、MMTに対して超望遠機能を備えたデジタルカメラ2台と三脚を支援することになりました。代表たちとの協議の結果、森を遊動するボノボを記録するには、彼らのカメラでは限界があるという意見がでたためです。今回支援したカメラでは、樹上のボノボたちの表情や姿も撮影することが可能で、これはボノボの個体数の把握や個体識別といった、エコツーリズムと保全活動の前提となる基礎的なデータ収集に大きな力を発揮してくれるでしょう! みなさん、アフリカの森を歩くと聞くと、どんなイメージを思い浮かべるでしょうか?薄暗くジメジメした空気に包まれながら、鬱蒼と生い茂った下生えを汗だくでかき分け、危険な毒蛇に気をつけながら道なき道を進む…
ひょっとすると、こんなイメージを持たれるかもしれません。半分当たっていて、半分外れです。 湿度が高いのは間違いありませんが、あまり日が差し込まないため気温はそれほど高くありません。近頃の日本では厳しい真夏日が続いていますが、それと比べればアフリカの森はずっと涼しく天国のように思えます。また、森歩きをする際には、誰も通ったことがない藪を通ることはそれほど多くありません。特に集落の近くの森は、地元の人びとが日々の生活で利用しています。畑を開いたり、罠を仕掛けたり、おかずにするイモムシや果実の採集に行ったり、森を流れる小川に網を仕掛けに行ったり、家を建てるための建材を探しに行ったりと、人びとは森の中で様々な生業活動をおこなっており、ひっきりなしに行き来しています。そのため、森の中には人が通って踏み固められた小道が縦横無尽に張り巡らされているのです。毒蛇や他の野生動物も、人が頻繁に行き来する森の往来にはあまり寄りつきません。このため、森の中の道を歩いている限りは、それほど大変ではありません。 やっかいなのは、森の道から外れて進むときです。とたんに足下の見通しが悪くなり、用心して歩かないと草や木々の根っこに足を取られ、トゲの生えたツル植物がまとわりついてきます。足下に気を取られていると、いつの間にかどこを歩いているのか分からなくなることも… 普段はこのようなことにはなりませんが、ボノボなどの野生動物を観察するために森を歩いているときには、どうしても道なき道を進む必要があります。なにしろ、動物は、道のある場所を選んで歩いてくれません。そんなときに頼りになるのは、地元の人です。彼らは、小さい頃から森を遊び場として生活してきました。そうして培われた経験、生えている樹種、地形などの様々な目印を頼りにして、彼らは森の中で自分がいる位置を知るのです。 そのため、アフリカの森の中でボノボなどの野生動物を観察する際には、地元の人びと、特にトラッカーと呼ばれる野生動物を追跡する特別な訓練を受けた人びとの協力が欠かせません。彼らは、本プロジェクトが構想するエコツーリズムの要であり、彼らが日々集める情報が保全活動の土台となっているのです。UAPACAAパートナーズと協力しているMbou Mon Tour(ボゥ・モン・トゥール:MMT)は、トラッカーたちのまとめ役でもあります。地球環境基金のプロジェクトでは、彼らと協働でトラッカーの研修機会を用意する予定です。そうした活動を通じて、トラッカーやMMTと共によりよいエコツーリズムと保全活動を目指していきます! 世界中を大混乱に陥れた新型コロナウィルス。人とモノの移動が著しく制限され、2年以上に渡って、人びとは不自由な状況に耐えてきました。このことは、コンゴ民主共和国でも変わりません。幸い、我々と活動を共にしてきたバリ地区の住民たちに、感染者は出ていません。しかし、以前から協議と準備を積み重ね、ようやく試行段階にまで漕ぎ着けようとしていたエコツーリズムは、世界的なコロナウィルス禍によっていったん白紙状態にまで戻ってしまいました。
2022年になって、ようやくコロナウィルス禍は収束の兆しを見せ始めています。しかし、世界的な生産、流通、移動の停滞は依然として我々の生活に大きな影を落としています。我々が、バリ地区の人びとや地元の環境保全NPOであるMbou Mon Tour(ボゥ・モン・トゥール;MMT)のメンバーと準備してきたエコツーリズムのプランも、そのままでは今のウィズ/ポスト・コロナの時代にそぐわないものとなってしまいました。 しかし、我々も、バリ地区の人びともこんなことでは諦めません! 今の時代に合った、新しいツーリズムの可能性を追求して、活動を再始動させました。そのための第一歩として、幸運にも独立行政法人環境再生保全機構が運営する「地球環境基金」から助成を受けることとなりました。 ここから、UAPACAAパートナーズとMMT、そしてバリ地区の人びとは、エコツーリズムを通じた地域振興とボノボの保護、そして森林生態系の保全活動へと、再びスタートを切ります。 このページでは、これから2年間続く「つづける助成」プロジェクトの経過や進展についてお知らせしていきますので、応援よろしくお願いいたします! |