3月17日(日)に『ボノボの里Mbali』オフ会第5回を開催しました! 木村大治さんに続き、今回は人類学的研究をされている山口亮太さんが担当です。希少なボノボ研究地域であるDRCのMbaliとWamba、2つの地域を比較しながら、ワンバ地域での生活について語りました。 ◯スピーカーの紹介 文化人類学を専門とし、中部アフリカを中心に地域住民の信仰、生業、そして自然環境の関わりについて研究をしてきた。以前UAPACAAアシスタントとしてボノボの里を訪問。(過去の記事はこちら) ◯ワンバ地域へ行く 陸路ではアクセスが難しいため、セスナを利用して移動します!キンシャサから北東に1000kmほど進むと…一面に緑の平地が広がり、目的地が熱帯ジャングルの真ん中に位置しているのが見えます。ワンバ地域のルオー学術保護区では現在まで40年間、ボノボの研究が継続されてきたそうです。 ここからやっと調理! キャッサバを杵で丁寧に潰して、太い棒状に成形します。これを丈夫で撥水性のある葉(クズウコン科マランタセイ)で包み、蒸し焼きにして完成!こちらは「クワンガ」と呼ばれ、DRC全体のみならず、カメルーンでも一般的な主食です。 発酵した独特の香りと、キャッサバでん粉のもちもちした弾力が何ともクセになります。 ◯キャッサバを飲む 食べるだけじゃない!キャッサバは自家製の蒸留酒「ロトコ」の原料として、地元の人々に親しまれています。トウモロコシによるアルコール発酵を利用して作ったお酒は、透き通っていて、細かい泡が立つほど良い出来なのだそう。 そして…こちらのオフ会は最終回を迎えます! UAPACAA理事の松浦直毅さんに、コンゴ河と河を通した都市と地域の繋がりについて解説していただきます。 3月31日(日)20時〜 開催予定です!お気軽にご参加ください。 お申し込みはメール、または、画面右下のアイコン(メッセンジャー)からも可能です!
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3月10日(日)、人類学者の木村大治さんを発表者に迎え『ボノボの里Mbali』オフ会第4回を開催しました! 第1回〜3回までは類人猿に関するトピックが中心でした。今回は趣向を変え、コンゴ民主共和国(DRC)で野生動物とともに暮らす人々の、「もののやり取り」について紹介していただきました! ◯スピーカーの紹介 京都大学名誉教授。DRCとカメルーンを中心に言語や相互行為に関する人類学的研究をおこなう。1986年から4年間DRCで調査をしたが、90年代、コンゴ紛争の影響で「調査難民」を経験する。その後2005年に調査を再開した。 ◯リンガラ語 DRCを中心とした中部アフリカ諸国の複数地域で使用されている地域共通語で、DRCでは北西部、キンシャサで話されています。 ところで、この言語には「ありがとう」や「ごめんなさい」という語彙が存在しません。 では、コンゴの人々はどのように感謝の気持ちや謝罪を伝えるのでしょう。 ◯平準化システム 話は婚姻制度におよびます。ボンガンドの社会では、夫が妻方の親族に対して生涯婚資の支払い義務が課せられます。それは相当な金額であり、一方的な負担を強いられているように見えますが、夫方の親族集団も同じように、違う親族集団から婚資を受け取っているのであり、家族同士の不均等をなくす仕組みが働いています。 木村さん自らの経験したことや疑問から、スムーズに学術的な議論へと論を進めてくださり、普段とは違う切り口でDRCへの理解と興味が深まりました。
木村大治さん、ありがとうございました!! そして、このオフ会も残すところあと2回! 次回の内容は…今回発表予定だった元UAPACAAアシスタントの山口さんに、DRCのMbali地区やワンバ村のお話をしていただきます。 3月17日(日)20時〜 開催予定です!お気軽にご参加ください。 お申し込みはメール、または、画面右下のアイコン(メッセンジャー)からも可能です! 2月25日(日)に『ボノボの里Mbali』オフ会第3回を開催しました! こちらの会では、ボノボの生息地やアフリカ諸国で活動する専門家から、一般の動物好きの方々までゆるく集まり、さまざまな小話を聞くことのできる場となっています。 今回は、タンザニアに滞在されている金山麻美さんをゲストに迎え、現地の観光情報とチンパンジーについて発表していただきました。 ◯スピーカーの紹介:金山麻美さん ダルエスサラームで30年以上生活し、ご夫婦で長年エコツアーをホストしてきました。現在は旅行業の傍ら、ご自分でタンザニアのシェタニアート作品を日本の展示会等で紹介しています。 ◯西部の国立公園 ゴンベ国立公園(広さ 約52平方km) 国内で一番小さな国立公園で、タンガニーカ湖の北側の浜辺にある、急な斜面とそれを取り巻く渓谷にまたがる。生息するチンパンジーの個体数も比較的小規模。 1960年代にイギリスの霊長類学者、ジェーン・グドール博士が野生のチンパンジーの調査を開始し、現在も研究活動が行われている。枝や蔓を使って蟻塚からアリを釣る様子を記録し、チンパンジーの道具の使用が初めて報告される。 マハレ山塊国立公園(広さ約1600平方km) タンガニーカ湖東岸に位置し、湖沿いに特殊な植生を発達させている。推定700頭のチンパンジーが生息。1960年代から京都大学の調査グループが入っており、現在も研究が継続されている。 ちなみに、こちらの国立公園には大規模なチンパンジーのグループが形成されていますが、まとまっていることは稀で、争いを避けるため離合集散を繰り返し、いくつかのサブグループに分かれて過ごすそうです。一方で、ボノボはグループでまとまって移動することが多いです。 金山さんによるツアーのこぼれ話と、UAPACAA代表の岡安、及び前回スピーカーの中村さんからは、チンパンジーに関する学術的な解説もあり、非常に豪華な会となりました。
金山麻美さん、ありがとうございました! 次回の内容は…昨年度UAPACAAでアシスタントをしていて、2023年2月にMbaliを訪問した山口さんを、スピーカーに迎えます。オフ会第2回目、Mbaliへの道中談とはまた違う?コンゴ民主共和国での旅の醍醐味!「ボノボの住む森で生活する人々」のタイトルで、お酒や食事のお話も出てくる予定です。 3月10日(日)20時〜 開催予定です!お気軽にご参加ください。 お申し込みはメールでも、右下にあるメッセンジャー↘️でもどうぞ! |