世界第2位の流域面積を誇る大河・コンゴ河のほとりに作られた都市キンシャサ。コンゴ民主共和国の首都として栄え、かつてはアフリカのニューヨークとまで呼ばれた一大都市です。人口は1000万人をはるかに超え、1500万人とも1700万人に迫るとも言われています。
しかし、残念ながらかつての面影はありません。90年代の内戦と政治的混乱により崩壊した経済は、未だ再建の途上にあります。修理されないデコボコの道路、手入れが成されないまま朽ちていく一方の建築物、それとは対照的に100年近く経っても未だに利用され続けているベルギー植民地期の教会。キンシャサは、あたかも時の流れが日本とは異なるかのようです。首都でこの状態なのですから、地方の状況は言うまでもありません。 街の様子ははかばかしくありませんが、そこに住む人びとはエネルギーに満ちあふれています。政府は何もしてくれないと骨身にしみている彼らは、収入の機会を何とか探りながら、一日一日を必死で生き抜いています。首都から約200km北のマイ・ンドンベ州に位置するMbali地区の、自然保護NPOであるMbou Mon Tour(ボー・モン・トゥール)も、「自分たちの森は自分たちで護る」を合い言葉に結成されました。彼らは、国や行政に頼ることなく、自分たちの集落周辺に広がる森と、そこに生きる野生動物たちを護る決意のもと、これまで活動を続けてきました。 このたびUAPACAAパートナーズでは、MMTに対して超望遠機能を備えたデジタルカメラ2台と三脚を支援することになりました。代表たちとの協議の結果、森を遊動するボノボを記録するには、彼らのカメラでは限界があるという意見がでたためです。今回支援したカメラでは、樹上のボノボたちの表情や姿も撮影することが可能で、これはボノボの個体数の把握や個体識別といった、エコツーリズムと保全活動の前提となる基礎的なデータ収集に大きな力を発揮してくれるでしょう!
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