「なんだこの生き物は!?」
目がクリッとしていて全身が鱗に覆われている、それでも哺乳類の仲間のこの生き物は、センザンコウである。アフリカとアジアに広く分布し、アフリカでは食肉として、中国では漢方薬や媚薬の原料として、長年重宝されてきた。そんなセンザンコウも、今やIUCN(国際自然連合)のレッドリストに登録され、「世界で最も非合法に取引されている哺乳類」と呼ばれている。2000年代に入って世界全体で野生動物ビジネスの人気が上昇するとともに、センザンコウの需要も増え、価格は1972年に比べ6倍に跳ね上がった。結果、ジャングルの狩人から世界を股に掛ける商人まで、多くの人々がこの実入りの良い仕事にシフトするようになった。センザンコウの乱獲を食い止めるためには、政府レベル、またはそれ以上の保護政策が必要になっている。 しかしながら、センザンコウはアフリカでは伝統食材として親しまれ、その捕獲は文化の一つであり、猟を全面的に禁止することに対して、国民の納得を得るのが難しい状況だ。さらに、取り締まる側が賄賂などを受け取り、密輸を黙認するという問題もしばしば起こり、政府関係者の腐敗もまた課題なのである...。 【もっとお読みになりたい方はこちら】
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