今年もWorld Elephant Day(世界ゾウの日)がやって来ました。UAPACAAパートナーズが活動しているカメルーン、ブータン、コンゴ民主共和国のいずれの地域にもゾウは生息しており、それぞれの地域で重要な保全の対象となっています。ゾウは、毎日長距離を移動しながら大量の植物を食べ、そこに含まれる様々な果実や種子を未消化のまま排泄します。ゾウは植物の再生と拡大に大きな役割を果たしており、それを通じて彼らが生息する自然環境全体を支えているのです。また、ゾウが生息しているということは、彼らが生きていくことができる豊かな自然環境が維持されているという証しでもあります。 残念なことに、象牙を狙った密猟が後を絶たず、ゾウはその個体数を減らし続けています。UAPACAAパートナーズでは、カメルーン東南部のロベケ国立公園と協力しながら、この地に生息するマルミミゾウの保全に取り組んできました。2019年にはクラウドファンディングでご支援をいただき、国立公園をパトロールするためのランドクルーザーを贈答しました。2022年には、株式会社コメ兵と協働してオリジナルのショッパーを作成・販売し、その売り上げをロベケ国立公園へ寄付する企画を実施しました。9月には、代表の岡安が現地入りして、コロナ禍での活動やこれからの展開に向けて、視察と意見交換を行う予定です。今後も、ロベケ国立公園のスタッフや地域住民たちと協力しながら、マルミミゾウの保全に取り組んでいきたいと思います。 さて、アフリカの熱帯林に生息するマルミミゾウですが、実は日本の動物園で飼育されていることはご存じでしょうか?広島市の安佐動物園では、2001年から「メイ」というメスのマルミミゾウを飼育しています。彼女はサバンナゾウと間違われて日本にやって来たという変わった経歴の持ち主です。マルミミゾウは、日本では彼女と同時期にやって来て山口県の動物園で飼育されてきたオスの「ダイ」の2頭しかいません。現在、ダイは安佐動物園に移され、メイとお見合い中だそうです。ひょっとすると、数年後にはこのロベケから届いた動画のような、かわいいマルミミゾウの赤ちゃんが見られるかもしれませんね!? また、安佐動物園では、マルミミゾウ展を開催しています(10月2日まで)。なかなか遠出するような雰囲気にはなりませんが、お近くにお住まいの方は、メイとダイや企画展をご覧になって、彼らの故郷であるアフリカの熱帯林に思いを馳せてみるのもいいかもしれません。
0 コメント
|