ロベケ国立公園のユニーク?なゴリラとチンパンジー関係
2022年が明けてから、コロナのオミクロン株の急激な拡大に翻弄されて(ひょっとして「日本は第6波が避けられるのでは」という淡い期待は見事に崩れ去り…コロナウイルス変異株の身代わりの早さは、本当に予想がつきません)、二転三転した巡回ミニ講演会ですが、2月19日(世界センザンコウの日)@渋谷と、3月3日(世界野生動物の日)@横浜みなとみらいで、何とかリアル開催にこぎつけました。
(それにしても、この2回の講演会のあいだに、ロシアのウクライナ侵攻が始まり、世界はますます混沌の世界に…どんな理由でも、武器を取ってはいけません、戦争はいけません。25年前に、コンゴで内戦に巻き込まれて以来、講演などでは必ず触れるようにしてきましたが、今に至るまで大小さまざまな戦は絶えることなく、人間の性を思い知らされます) とはいえ、まだ感染状況が改善したとは言いづらい中、人出は少なく会場参加は大部分が友人、という残念な結果でした。ロベケを初めとするアフリカも中部では、幸いオミクロンでもほとんど感染被害が拡大することなく犠牲も低く抑えられて、現地の仲間たちは、エコツアーの再開を心待ちにしているのですが、そのプロモーション機会になるかどうか?という面では、まだまだ工夫が足りないと反省中です。 さて、そのミニ講演会の前に、予告編に出したこちらのシルバーバック。
インスタグラムでもFacebookでも、ウアパカとしては破格?の注目をいただきました。
で、このあと、彼が何をしたかと申しますと…。このビデオでも、ものすごく満足げにガンベーヤをほお張っていますが、もう喉がイガイガするんじゃないかというほど食べた後に、おもむろに立ち上がったと思ったら、まだ残っていた大量のフルーツを10個近く両腕に抱え込んで、何と二本足で去っていきました!!! 野生のゴリラが二足歩行 (@_@) 期間限定アーカイブ配信で、その様子もご覧になれます。よろしければ、ぜひご視聴ください!
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アフリカにおける大型類人猿の分布は、ジャングルの広がりと切っても切れない縁があります。樹上生活に適応していったサルたちは、つながった森を伝って棲みかを拡大し、その過程で数多くの種に分かれていったからです。ゴリラ、チンパンジーといった大型の類人猿は、このようなサルの進化の最後に登場した仲間で、私たち人類と一番最近まで共通の祖先をもっていたと考えられます。 これは、アフリカ中部のニシゴリラ、ヒガシゴリラ2種の各2亜種の分布と、ジャングルとサバンナの広がりを表す地図です。残念ながらマウンテンゴリラとクロスリバーゴリラは、分布の東と西の果ての、ほんの小さな地域に700頭、300頭といったまとまりで残っているだけで、絶滅に瀕しています。他方、ニシローランドゴリラとヒガシローランドゴリラの分布は数か国にまたがり、上記2種に比べればそこそこの数がいます。 この広大なエリアには、ランドスケープと呼ばれる大規模な生態系のまとまりが9ヵ所認められています。いずれもゴリラやチンパンジー、あるいはボノボの重要な生息地で、マルミミゾウにとっても、大切なすみかとなるところです。50年とも80年ともいわれる寿命を生きる、これらの大型の動物たちにとって、十分な食べ物を手に入れコドモを育てていくには、森や湖、川といった生態系が連続して、大規模に残っていることが不可欠なのです。
UAPACAA国際保全パートナーズが支援するカメルーンは、地図の左上、ちょうど熱帯ジャングルとサバンナが南北を分けるように広がる国です。南の1/3はニシローランドゴリラのすみかの中心をなし、海岸近くからコンゴ河支流の深い森まで、多くの国立公園や保護区の中にゴリラの姿を認めることができます。 |