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森のスウィーツ

5/5/2019

 
画像
蜜の入った蜂の巣の断片
画像蜂蜜を入れるバスケット
 カメルーン東南部には、狩猟採集民バカ・ピグミーが広範囲にわたって住んでいる。バカたちは甘いものが大好き。私たちと一緒にコーヒーを飲むときも角砂糖を最低4つ入れ、それでもまだ遠慮しているようだ。バカ語で味覚を表す言葉は甘いか苦いかで、甘い(locoloco)は美味しいと同義で使われている。
 もちろん森の中ではお菓子やケーキなどは手に入らないし、村の商店で購入できる砂糖も、気軽に買えるような値段ではない。しかし彼らには、森で採れる絶品のスウィーツがある。それは蜂蜜、バカの大好物だ。
 森の蜂蜜にはいろいろな種類があり、一般的な針あり蜂の蜜(ポキ)、針なし蜂の蜜(ダンドゥー・ジェンジェ等)といったように、花の種類、蜜を運ぶ蜂の針の有無、大きさで味や採集量が大きく異なる。​​
 今回は、2018年8月に、針なし蜂の蜂蜜、バカ語でダンドゥー採りに同行したときの様子をご紹介しよう。ダンドゥーは日本でよく売られているものより、さらさらして琥珀色の透き通った蜜だ。ほのかに花の香りがして、後味はブドウの風味がある。ダンドゥーを作る針なし蜂は、普通の蜂の半分くらいの大きさで黒っぽく、見慣れない者はハエと間違えてしまう。この蜂はカメルーン東南部だけでなく、国内全体に生息している。
  まず蜂の巣の見つけ方だが、目がとてもいいバカのひとたちは、森を歩いているだけですぐ見つけてしまう。一日森を歩けば3、4個見かけるくらい蜂の巣が豊富で、見つけたらその場で木に印をつける。針なし蜂はヤシの木や太い木を好むようだ。
 採集の頻度は決まっておらず、ほかの狩猟採集が落ち着いたころに、蜂蜜取りに出かける。最低2、3人で巣のある場所へと向かい、まず、木の上から蜂の巣を入れて下におろすための、バスケット製作が始まる。しなりやすい細めの枝を見つけてきて骨組みを作り、さらに細い蔓(カズラ)で骨組みの回りをぐるぐる巻く。最後にボボコと呼ばれる万能でしっかりしたマランタセイの葉を中に敷いて受け皿にし、バスケットが完成。 
 彼らはものの15分で仕上げてしまうが、適当な枝や蔓を見つけ、折れないように枝をしならせたりするのは難易度が高く、完成したものは一つの作品のようだった。
​ バスケットの用意ができたら、コファと呼ばれる小斧とバスケットを持って木に登り、蜂の巣を取り外す作業に移る。20mはある木の上に、バカの人たちは命綱なしですいすい登ってしまう。今回は青年が木に登っていたが、男女で分業されているわけではなく、木登りが得意な人が担当する。
 本物の巣は高い木の上で見ていないが、直径30㎝、長さ40㎝ほどの楕円形で、表面はこげ茶の木の皮のような見た目。ポキ(約1m)より小さいが、ダンドゥーの方が重いそうだ。梢の上で、10分ほど斧で木をたたく音がしていた。
​ これは蜂の巣がかかっている枝を切り落としているのではなく、巣の上部に直接穴をあけ、真ん中にある幼虫が入っている、いわゆる”セル”を取り除く作業の音だ。蜜で満たされたセルの外側を、お手製バスケットに入れ慎重におろす。かごいっぱいに巣が詰まっており、持ってきた容器に蜜を移す。
 大体一つの巣から1リットル以上は採れる。大量の蜂と虫が集まってきたが、針なしなので安心だ。巣の破片やセルは無造作に放り投げられ、一滴も無駄にしないという勢いで子供たちが競って拾い、むしゃぶっていた。甘さ控えめなのでバカたちはそのまま飲んだり(甘みの強いポキもごくごく飲む)、調理済みのプランテンバナナやキャッサバ(タピオカ粉の原料)、マカボ(イモ)と一緒に食べたりする。ちなみにセルの部分は苦くそのままでは食べられないが、バカはそれを焼いて水分を出しカリカリにして、蜂蜜と絡めて食べる。作業はおよそ1時間半で終了。今回の蜂蜜採りは、食物採集というよりは、子供たちで楽しくおいしいものを食べに行ったという感じが強く、遊んでおしゃべりしながらたまの贅沢を味わっていた。


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