第一段階:
2012~16年に日本からの支援を受けて行われた活動
現地レポート 2012年初頭に、ブータンとインド(アッサム州)の国立公園や自然保護関係者の協働で、TraMCAの構想が産声を上げました。その年の夏には日本からの支援も決まり、保全推進の手はじめとして、TraMCAに含まれる国立公園や野生生物保護区の現状を把握するための、生物多様性基礎調査とモニタリングが開始されたのです。日本からは資金支援だけでなく研究者も参加し、インドの自然保護NPOの支援なども受けて、下記の調査の実施と保護区スタッフの技術研修が行われました。
- トラの個体数と分布域の調査
- ゾウなどの大型草食動物の個体数と分布域の調査
- 森林生物多様性の基礎を成す、植物、両生類、爬虫類などの分布調査
また、これらの調査と並行して、インド・アッサム州政府や国立公園当局と合同で、国境からTraMCAの境界を警備するパトロール体制も、強化されました。日本からの支援もあり、国境沿いにレンジャーたちが常駐できるモニタリング・ポストの改修や新設が行われ、監視の目が広がっています。
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自然科学的調査だけでなく、保全に欠かせない地域コミュニティとの連携も進められました。
TraMCAに含まれるブータン南部は、人口も少なく地域の開発は遅れています。自然環境と地域コミュニティの共存を実現する持続可能な開発、特に若者の就業支援に繋がる経済開発を推進する必要があります。具体的には以下の取り組みが、TraMCAランドスケープの保護区管理事務所の協力で進められました。
TraMCAに含まれるブータン南部は、人口も少なく地域の開発は遅れています。自然環境と地域コミュニティの共存を実現する持続可能な開発、特に若者の就業支援に繋がる経済開発を推進する必要があります。具体的には以下の取り組みが、TraMCAランドスケープの保護区管理事務所の協力で進められました。
- 地域の経済と自立を支える、国立公園を巡るエコツアーの振興(メニュー作りの支援)
- 保護区周辺での農業や酪農の振興に伴う、野生動物との軋轢回避のための技術支援